グルコサミンは、フランス、ドイツ、イタリアなどのヨーロッパ圏では、立派な健康食品、変形性関節症の一般大衆治療薬として、既に確固たる地位を築き、医者の処方箋もなしで薬局で購入できる薬、OTCとして発売されています。歴史を紐解くと、既に1960年代から、関節炎の治療に効果が期待できることが確認されており、1970年代にはマウスや鶏を使った実験が行われていました。さらに1980年代には、ヒトの変形性関節症に対する有効性を調べる臨床試験が実施されるようになりました。
1960年代はじめのイタリアの研究では、グルコサミンの効果が確認されたとの記述がありますし、1982年にはポルトガルで、変形性関節症を緩和する力があると公表されています。1990年代には、アメリカでペットや競走馬の関節の治療に使われるようになりました。
全世界的な高齢化社会に伴って、世界中で変形性関節症に悩む人は増え続けています。1997年にはアメリカのジェーソン・セオドサキス医師の書いた「変形性関節炎の治療法」という本の中でグルコサミンが紹介され、グルコサミンは関節炎、変形性関節症に効くと大ブームを巻き起こしました。
アメリカのブームが、やがて日本にも。
アメリカでのブームが日本に飛び火する形となり、ここ数年日本にもグルコサミンブームが起きています。健康食品ではあるものの、効果があるとの口コミが広まり、高齢化社会ならではのニーズにピッタリとマッチしたことで、テレビや新聞等の広告欄を賑わすようになってきたのです。
【結論】 果たしてグルコサミンは効くのか?
効果のないものがこれほどまでに売れるものでしょうか。グルコサミンが人気となっている要因は、関節の痛みに悩み、買い求めた人が実際に効果を実感し、リピート注文をしているからに他なりません。これは言い換えれば(一定の割合かもしれないにせよ)効果があることの証明です。
さまざまな健康食品が開発、製造されていますが、少なくともグルコサミンに関しては、ヨーロッパでの取り扱いの歴史や、アメリカでの人気を踏まえて考えてみるなら、先日のセミナーで若い医師が発言したように、一定の効果が認められるようだ、と結論付けてもいいのではないかと思っています。
最後になりますが、私のごく身近でグルコサミンを愛用している方の声を紹介したいと思います。彼女は私のカミサンの同僚で今年60歳になりますが、膝や腰などがじわじわと痛むようになって来て悩んでいました。知り合いからテレビでよく宣伝されているグルコサミンを紹介され、服用するようになったところ、ほとんど痛みがなくなるほどまで症状が緩和され、とても楽になったそうです。今でも継続して服用していますが、これ以外によくなった原因は考えれられないと言っています。経済的には少し負担になってしまうけれど、関節痛が緩和する事に比べれば大した金額ではないといいながら、彼女は今もグルコサミンを飲み続けています。このように身近に回復している人を見るなら、グルコサミンの効果と人気もうなずけようというものですね。